【386】米国自動車保険の補償条件
米国自動車保険の主だった補償項目や条件をご案内いたします。
【事故相手への補償】
◆Bodily Injury Liability(対人賠償補償):
被保険者の過失により対人事故が発生した場合に、法律上の損害賠償責任が補償されます。
通常、補償限度額は、例えば下記のように1名あたりの金額と1事故あたりの金額が併記されます。
・$100,000 Per Person(1名の限度額)
・$300,000 Per Accident(1事故の限度額)
Bodily Injury Liabilityの補償限度額は各州で定められている最低自動車保険条件をクリアすればよく、日本に比べてかなり低額($100,000から$300,000程度)となっています。この補償限度額をより高額な条件に引き上げることも可能ですが、アンブレラ保険で補完するこのが米国では一般的です。
各州の最低自動車保険条件はこちら↓
https://www.thebalance.com/understanding-minimum-car-insurance-requirements-2645473
◆Property Damage Liability(対物賠償補償):
被保険者の過失により、相手の車の破損や、ガードレール等に対する対物事故が発生した場合に、法律上の賠償責任が補償されます。
通常、補償限度額は下記のように1事故の限度額が設定されます。
・$25,000 Per Accident(1事故の限度額)
【ご自分のケガの補償】
◆Medical Payments(搭乗者傷害補償):
被保険者と同乗者がケガをした場合に、医療費等が支払われます。
※以下の州では強制加入になっています。他の州は任意加入です。
メイン、ニューハンプシャー、ペンシルベニア
◆Personal Injury Protection(人身傷害補償):
Medical Payments(医療費)に加え、Income Continuation(休業補償)、funeral costs(葬祭料)等が支払われます。
※以下の州は、強制加入になっています。他の州は任意加入です。
フロリダ、ハワイ、カンザス、ケンタッキー、マサッーチュセッツ、ミシガン、ミネソタ、ニュージャージー、ニューヨーク、ノースダコタ、オレゴン、ユタ
◆Uninsured/Underinsured Motorist(無保険者/低額保険者補償):
相手側の過失による事故で、相手が無保険であった場合や、相手から充分な賠償を得られない場合、医療費、死亡保険金が支払われます。
※対人賠償のみを強制加入にする州と、対人賠償と対物賠償の両方を強制加入にする州があります。
【お車の補償】
◆Collision(衝突時):
当て逃げや他の車や物との衝突による車両の損傷に対する補償です。補償限度額は、車の市場価格となります。損害額からDeductible(免責金額)を差し引いた金額が支払われます。
◆Other than Collision(衝突以外の包括補償):
Comprehensiveともいい、Collisionに含まれないリスクによる車両損傷に対しての補償です。例えば、車両盗難、落下物、洪水、火災、動物などよって車両が損傷した場合に補償されます。損害額からDeductibleを差し引いた金額が支払われます。
CollisionとOther than Collisionの保険料は、Deductibleを高めに設定することで低く抑えることができます。Deductibleは、通常$250から$1,000の範囲で選択できます。